2009/02/08

家族がうつ病になった時

メンタルヘルス・ウェブログ

家族がうつ病を患った時あなたは、どんな行動を起こすことができるのか?世の中には医療機関を筆頭として、心理療法や復職支援、公的なセーフティネット、相談機関等々・・・患者に対するケアは無数に存在していますが周囲の人々、つまり家族を主な例として周囲の人々に対するケアや日常のケアスキルに関する情報量は、まだ手探りの域をでたばかりかもしれません。うつ病や統合失調症に代表される精神疾患は決して他人事ではなく、現代のストレス社会の中ではメンタルヘルスケアがいかに人々の幸せで平凡な「暮らし」に必要なものであるかは、このブログのポリシーにも共通する箇所であります。

さて過去に私自身が、ある人物・・川田さんという方の「笑顔の水道哲学」というPDF文書をダウンロードして読ませていただきました。そして今、再読したところであります。
川田氏は、家族が精神疾患を患った事を機に、御自身がその患者である奥様を支えたきたという経験を踏まえて、精神病患者をケアする為の心技体について説かれていらっしゃいます。
支える側の人間として心で悩み、体で頑張り、技術で対処する・・・。この心技体のいづれが欠けても完治というゴール迄家族全員で踏破することができないと・・・。私も、症状の度合いは別としても置かれた環境は酷似するものがありましたので何年も前から、ブログを中心として川田氏の発信する様々な情報に触れてまいりました。

この「笑顔の水道哲学」には、うつ病の患者を支える立場としての多くの気付きが隠されており、仮に「うつ病」と特定しないにしても心の病気に対する周囲の人間の考えるべきヒントが多数記されています。当然ながら心の病気に対して「ひとつの形」は無く、それぞれの環境に応じた情報の噛み砕き作業は必要ではありますが、有益な情報に触れることができますので読んで欲しい冊子であります。

ひとつひとつの心的付加は発病レベルではなくとも、それらが複合的に関与して入退院を繰り返す「患者」と「患者を抱える家族」へと変貌を遂げ家族の非常事態へと突入していった経緯に始まり、日常の暮らしの中で簡単に実践できる細やかな、うつ病家族としてのスキル。そして、うつ病になった原因を考えることなど何の意味も持たない!という前向きな姿勢。(何故、それが前向きなのかは文書から読み取ることができますし、この私自身も、その通りっ!と同感するところであります。)精神病という、こじれてしまえば心の風邪から末期がん並みの苦しみを負わされてしまう病魔に対して、向精神薬と本人の休養。そして、家族の力。

ふとした機会で再読してみると、新鮮なんですね・・・(苦笑)
新鮮に思うというのは、裏返すと私自身が日頃の患者へのケアで何度も何度も、いまだに愛情の先走りをしてしまう事があるからなんでしょうね・・・。そんな時にこの冊子を読み返してみて、また仕切りなおしするわけです。
うつ病の再発もプロセスのひとつ。希望は捨てずに期待はしない!
笑顔の大切さ・・・。
医者でもない私達の愛情という力は、まんざらでもありませんよ。

以下、冊子入手元
小冊子 家族がうつ病になったら
補足・・上記は改定版のようですが内容的には同等の読後感が得られると思います。



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