2007/11/10

美輪さんから学ぶこと

メンタルヘルス・ウェブログ

シャンソンやジャズのプロの歌い手として有名な・・・
美輪明宏さんの著書愛の話 幸福の話という本の中で、ある女の子の質問に答えている節があります。

「相談~
私には精神障害を持つ兄がいます。封建的な地方の住まいで、周りからも偏見も多く結婚にも支障が出ています。付き合っていた相手の親に、兄のことを悪く言われたり身辺調査されたりしてきました。人並みに恋愛もしてきましたが、このままだと結婚できないかもとも思ったりします。両親も頼りにならず将来の不安ばかりが襲ってきて、やりきれない気持ちになります。(28歳・派遣社員)

答え~
あなたはラッキーだったんですよ。大災難から逃れられたんだから。
お兄さんへの偏見に限らず、世の中には多くの偏見があるけど、偏見をもつことを恥と思わない、それ以前に偏見を自覚していない連中は、しょせんクズのレベルでしかありません。
“類は友を呼ぶ”というように、そういうレベルの人は同じようなレベルの人とくっついて「自分達が低レベルな知性しかもたず生きている」ことすら気づかないで一生を終えるわけ。そんな連中と家族の契りを結ぶような不幸がおこらなくてよかったじゃないの。
結婚後にお兄さんの障害がわかったらどうなっていたことか。またはお兄さんが障害をもってなくても、そんな低レベルな人たちのところに嫁に行ったらどうなっていたか。想像して御覧なさい。そういう視点で見れば、お兄さんは相手の男とその家族がクズかどうかを判別してくれるリトマス試験紙のようなありがたい存在だともいえるわけ。あなたが、ろくでもない人間と長いことかかわらないですむのは、お兄さんのお陰でもあるのです。
少数派ではあるけれど「お兄さんはお兄さん。あなたはあなた」ときちんとらえることができる、中身のしっかりした人だって、この世にはいますよ。
ただ、あなたにはもっとやっかいな問題があります。
いちばんの大きな落とし穴といってもいいかもしれない。それはあなたが「結婚すれば幸福になる」「結婚しないと暗い将来しかない」と思い込んでいること。
友人知人古今東西の有名人まで、結婚して、絵に書いたようなバラ色の人生を送っている人がどれだけいるか。結婚してしあわせ一色になる夫婦なんて言うのは圧倒的に少数派であるということぐらい周りをみまわしてみればわかることです。
「結婚=幸せ」だったら、この世に離婚も不倫もないはずです。
他人と一緒になって添い遂げるということは、大いなる妥協と忍耐と諦めを引き受けなければならないっていうこと。その覚悟がないと「こんなはずじゃなかった」と愚痴ばかりこぼす人か「どこかに完璧な結婚生活がある」と結婚離婚を繰り返す人になります。
今のあなたでは結婚したとしても、二つのどちらかに転ぶでしょうね。
一人で生きていこうと、連れ合いとで生きていこうと、人生は困難の連続です。だからお兄さんのことは一切関係ありません。
今の環境が嫌なんだったら、一人暮らしをして、結婚をしたいのなら、その困難を覚悟のうえで相手を探せばいいだけの話。独りで生きていくことを決めたのなら、他人が口を挟むことのほうが間違いです。
世間体とか周りの目なんて、ビタ一文もくれやしません。何か会ったら悪口をいうために存在しているのが世間なんですから。」



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