2007/07/07

離婚について想うこと Ⅱ

メンタルヘルス・ウェブログ

妻は一応、僕の離婚歴を知っているんです。ちょうど交際中の事だったんですが・・・。僕はどうしても離婚の事を告げておかなければならないっていう衝動にかられた訳でもなかったにしても、どこか胸に引っ掛かる部分もあり・・思い切って過去の事を打ち明けたんです。すると彼女はうつむいて目を合わさずにじっと聞いていましたね・・・僕も「そういう事があった」・・・とだけ伝えましたから・・。あんまり詳細を伝えるのも失礼かと・・?しかし、この短い会話は後になって非常に功を奏すこととなったんです。それは何かと言いますと・・・、役所での出来事でありまして・・僕は人生二度目の婚姻届を提出しに妻と二人で役所に出向いたんですが・・・、入籍手続きの際、カウンターの向こうから出された抄本には、なんと別れた女性の名前が記載されているじゃありませんか!しかも役所の方は沈着冷静に・・・「これは・・?どうされます?」なんて聞いてくるもんですから・・・僕も、僅かに硬直してしまいながらも、「いい方法はありますか?」・・・と。
結局は戸籍上、抜き差しを繰り返して名前を削除?してもらい・・・晴れて身も心も個人情報もリセットする事となったんです。バレル?って言うと変ですが、先に正直に伝えておいてよかったなと・・・。
ところで・・・妻は僕との11年間の結婚生活の中で、この僕の過去に・・・ただの一度も触れる事はありません・・・。役所でのハプニングの際も妻は言葉には、しませんでしたから・・、この話題に関しては一番最初の報告時のみであり~その後・・現在迄、「封印」されてしまったかのように・・・。それは、妻の僕に対するモラルなのかもしれませんね。当然その事を妻が引きずっている訳でもないんでしょうが・・。また、うつ病が、その過去の記憶を引っ張りだしてきてゴチャゴチャと、心がうごめく事も無いようです。重要度の高い記憶は一生忘れる事なんて無いと思いますし、過去って消えませんよね。何したって・・・。時の流れが忘れさしてくれたとしても、消えて無くなる事はありえないような?仮に、いくら内緒にしておいたとしても・・ささいな外的要因でもって簡単にバレテ?しまったりもするような?(僕は、隠し通すのが嫌だったから自白したんですが・・)

離婚っていうのは、それまでの関係を解消するのに多大な労力を費やし、それからの人生においても確実に「跡」を残し、さらに将来・・触れ合う人間に関しても陰ながら付きまとうような気がするんです。別に、後悔の念が残るわけでもなく、その後の実生活に支障をきたすものでも有りませんけどね。だから僕は離婚後はサバサバとドライに受けとめるように努めましたが・・。でも、跡は残っています。
お互いに傷つけ合った事に対してね・・・。
ならば、もし離婚っていう選択肢を避けられぬ状況であるならば・・・「よく考えて」なんてレベルでは無くって何度も何度も何度も・・・離婚という答えは正しいのか?間違っていないのか?それで自分は幸せなのか?・・と、悶々と悩みぬいて・・周りのアドバイスを全身で受けとめて・・ようやく辿り着いた所で、さらに悩み直しながら到達する結論として、出た答えであるならば・・きっとそれは、幸せへの新しいスタートになるかもしれませんよね。僕もそうですからね・・・。だとしたら・・離婚っていうのは、結果では無く・・経過地点と考えられなくもありません。そして結果は後からついてくる・・・。結果というのは自分自身の幸せであり・・悩みぬいた末に、出した結論っていうのは「きっかけ」が「理由」として変化したものであり・・・おそらく、その結論は・・・自分が幸せになる為の踏み台になるかもしれませんね。それに、離婚してから自分が不幸であったとすれば・・あまりにも自分が可哀相だと思うんですよ・・判をついた瞬間にピリオドが打たれるんですから・・間違っても「やり直し」は効きませんから・・判をつくまでの疲労は段々と和らいでゆき・・今度は虚しさがジワジワと押し寄せてきて深い孤独感を生じさせて・・・。

そんな時、踏張れるも、そうでないのも、全て・・・、自分の力だけ。パートナーはすでに・・・いません!二人で一人だったものが、一人で一人になるんですからね・・・。

しかしながら・・・それでも離婚という結論を出し、二人・・寡黙に離婚届に判をついた「理由」が少なくとも僕には芽生えていたんです・・・。
それは・・・
「離婚した方が、相手は幸せになるはずだ」 と・・・。
それが僕の離婚理由なんです。このまま傷つけ合うよりも、離婚した方が彼女は幸せな人生を歩めるに違いないと・・・。さらに、それは僕が幸せになる事でもあると・・・。若いながらに極度の疲労感の中で、到達した答えだったんです。起こってしまった・・・金銭問題がどうの・・、浮気がどうの・・、中絶がどうの・・、っていう諸問題が二人をどんどん苦しめてゆく中・・全てのきっかけが結び付いた一点の真実の先に見えてきた・・・離婚する理由。
具体的で、はっきりとした諸問題よりも言葉にしてしまうと、なんだか曖昧に思える・・・
「これからの相手の幸せ」。
でもね、もう迷わない・・・。これでいいんだと・・・はっきりと決断に導いたものは・・・
この理由だったのです。
そして・・・今。
長い年月が経ち・・・うつ病っていう病気と格闘しながらも・・
僕は愛する妻と子供達と共に・・幸せに暮らしているんです・・・・・。



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